図解・病態のメカニズム—分子レベルからみた神経疾患・5
DNA修復と神経疾患—色素性乾皮症
西澤 正豊
1
1自治医科大学神経内科
pp.179-182
発行日 1996年1月10日
Published Date 1996/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904928
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DNAは紫外線や化学物質などの環境因子から絶えず損傷を受ける危険にさらされている.特に紫外線は隣接するピリミジン塩基の間でシクロブタン・ダイマー(二量体)を形成させ,DNAの転写や複製を阻害する.複製の異常はDNAに恒常的な変異をつくり,ひいては細胞の死や癌化を招くことになる.そのため,生体は大腸菌からヒトに至るまで,普遍的な細胞機能として,DNA損傷を修復する機構を用意し,環境因子によるDNA損傷に対抗している.
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