わだい
色素性乾皮症における発癌
堀 嘉昭
1
Yoshiaki HORI
1
1九州大皮膚科
pp.1475-1476
発行日 1989年10月30日
Published Date 1989/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917641
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はじめに
色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum;XP)は,乳幼児期から強い日光過敏性を有し,露出部皮膚の悪性腫瘍の発現など種々の皮膚障害に加えて知能発達障害,その他の中枢・末梢神経障害などを伴う常染色体劣性遺伝性疾患である1).
現在,A,B,C,D,E,F,G,H,Iの9群の遺伝的相補性群とvariant (変異型)の合計10亜群に分けられている.わが国におけるXP患者は推定10万人に1〜2.5人の割合と考えられており,それらの約30%に血族結婚がある.わが国では遺伝的相補性群Aと変異型が多く,F群はわが国においてのみ見いだされている2,3).
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