今月の主題 消化器疾患の低侵襲治療手技
肝疾患
肝細胞癌—経皮的エタノール注入療法(PEIT)
椎名 秀一朗
1
,
今村 雅俊
1
,
小俣 政男
1
1東京大学医学部第2内科
pp.510-511
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904424
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ポイント
●肝細胞癌では,肝硬変の合併や多発性病変のため,切除の対象となる症例は限られている.さらに,根治的切除が行われても,5年以内に70〜90%の症例に残肝再発がみられる.
●肝細胞癌の治療はPEITの普及により大きく変化し,内科的治療でも局所の根治が得られるようになった.
●PEITが行われる症例の多くが,多発性病変や進行した肝硬変のため切除不能であることを考えると,PEITは優れた長期成績を達成していると考えられる.
●種々のテクニックを用いたPEITを行えば大部分の症例で局所的根治は可能である.
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