今月の主題 臨床医のための栄養ガイダンス
病態別栄養管理と指導の実際
炎症性腸疾患
日比 紀文
1
,
岩男 泰
2
,
渡辺 守
1
1慶應義塾大学医学部消化器内科
2東京都立大塚病院内科
pp.1178-1179
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902782
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ポイント
●腸疾患の食事療法の基本は,腸管の安静を保ちながら必要な栄養素を補給することであり,高カロリーで消化の良い,繊維成分の少ない低残渣食とする.
●潰瘍性大腸炎では,急性期を過ぎればあまり強い食事制限は避けるべきであり,成分栄養は第一選択にはならない.
●クローン病の病態に,腸管腔からの抗原の侵入が重要な役割を果たしており,成分栄養法による治療は腸管の安静や栄養補給とともに,食事内の抗原物質や有害物質の除去が目的である.
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