今月の主題 臓器感染症と抗生物質の選択
肝・胆道系感染症
胆嚢炎・胆管炎の治療
牧野 勲
1
1旭川医科大学・第2内科
pp.1736-1737
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901090
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ポイント
1)胆道感染症に使用する抗生剤の選択には,起炎菌に対して感受性を有すること,胆汁移行性が良好であること,作用を減ずるβ-lactamaseに対し安定であること,副作用の少ないことを考慮する.
2)第1選択剤は軽症〜中等度症例の場合,AB-PC,ニューキノロン剤を使用する.中等度以上の症例にはPIPC,CEZ,CMZ,CTTを使用し,無効ならCPZ,LMOXに切り替える.難治例にはCPZ,CAZを投与する.
3)胆道感染の治療には,その背後にある胆汁うっ滞の病態を把握し,胆汁うっ滞が高度な場合は胆道ドレナージの処置を行う.
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