Japanese
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特集 外科的感染症と抗生物質の選択
急性胆嚢炎,急性胆管炎の治療
Treatment of cholecystitis and cholangitis
内村 正幸
1
,
脇 愼治
1
,
吉野 篤人
1
Masayuki UCHIMURA
1
,
Sinji WAKI
1
,
Tatuto YOSHINO
1
1県西部浜松医療センター外科
pp.1921-1927
発行日 1987年12月20日
Published Date 1987/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209881
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急性胆嚢炎や急性胆管炎の初期治療は,合併症に対する全身管理と起炎菌に対する適切な抗生剤の選択と同時に,胆汁うつ滞に対する緊急胆道ドレナージが劇的効果を発揮する,今回,自験胆石手術1,779例を対象に急性胆嚢炎,急性胆管炎の初期治療を検討した.入院時の胆道感染例は359例(20.2%)である.年齢別には高齢者が多く重症頻度も高い.胆汁中の細菌検出では,グラム陰性桿菌E.coli, Klebsiella, Enterobacterが60%を占め,嫌気性菌Clostridium perfringensが増加している.起炎菌に対する薬剤感受性からみると,第2,第3セフェム剤かPIPC等のβ—lactam剤の撰択が有効である,初期治療としての胆道ドレナージは,急性胆嚢炎39.0%,急性肌管炎26.2%で,高齢者では80.7%の施行率である.
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