今月の主題 リンパ系疾患の臨床
リンパ系疾患診療の実際
慢性リンパ系白血病
慢性リンパ系白血病の分類とまとめ
望野 唯明
1
,
片山 勲
1
1埼玉医科大学・第1病理
pp.1194-1197
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900956
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ポイント
1)B-CLLs(略語については表参照)
①CLL原則として10×109/l以上の持続性のリンパ球増加症であり,SmIg弱陽性,M-rosette++,CD5+,FMC7/CD22±である.
②CLL/PL and others CLL/PLはCLL細胞とprolymphocyte(10〜55%)の2相性を示す.
③PLL原則として白血球数100×109/以上で,その55%以上がprolymphocyte.SmIg強陽性,M-rosette-,CD5±,FMC7/CD22++である.
④HCL hairy appearanceとCD25++,LeuM5+,HC2+が特徴.本邦例には欧米例と異なる点がある.
⑤HCL-V形態はhairy cellとprolym-phocyteの中間的であるが,免疫形質はPLLに近い.
⑥SLVL巨大脾腫と流血中の病的細胞のhairy appearanceが特徴.2/3の症例がM蛋白を示す.
⑦leukemic phase of NHL白血化を主徴候とするNHLで,濾胞性リンパ腫かびまん性リンパ腫中細胞型のことが多い.
⑧PCL初めから白血化を示すmyelomaで,急激な経過をとる.
2)T-CLLs
①T-CLLほとんどはlarge granularlymphocyte(多くはCD3+,CD8+,CD4-,Leu7+)の単クロ-ン性の増生である.
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