今月の主題 リンパ系疾患の臨床
リンパ系疾患診療の実際
急性リンパ性白血病(ALL)
成人急性リンパ性白血病
大野 竜三
1
,
福谷 久
1
1名古屋大学医学部・分院内科
pp.1188-1190
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900955
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
1)成人白血病では,ALLの発症頻度はAMLの約1/4である.
2)小児ALLに比し,化学療法反応性は悪く,約80%の完全寛解率が得られるものの,寛解例の長期生存率は30%以下で,AMLより不良である.
3)化学療法の治療成績は,若年者ほど予後成績が良好であり,いくつかの報告も対象患者の年齢中央値が低ければ良好の傾向があるので,注意して解釈する.
4)prospectiveランダマイズ試験の結果が待たれるが,成人ALLでは第1寛解期でも骨髄移植療法が化学療法より優れている印象にある.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.