増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
消化器疾患
82.胆石症,胆道感染症
永田 博司
1
1東京都済生会中央病院・内科
pp.1952-1955
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900499
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ポイント
急性胆嚢炎
1)根治治療は手術(cholecystectomy)である.
2)内科医の使命は,急性胆嚢炎の確定診断を得ること,手術時期の決定,手術前の全身状態のコントロールである.
3)手術時期は,①症状の持続性〔胆道合併症(suppurative cholecystitis,empyema,gangrene,perforation,liver abscess)の可能性〕,②全身の合併症(敗血症,糖尿病)の有無,③診断の確実性,④operative risk,の4点から決定すべきである.
急性胆管炎
1)胆管の閉塞機転の解除が治療の根本である.
2)胆管閉塞の原因が結石か腫瘍かによって対応が異なる.
3)高頻度に敗血症を合併し,治療が遅れるとendotoxin shockに陥る.急性胆管炎が疑われるすべての症例に血液培養を入院時に施行すべきである.
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