特集 どこでもみれる?—コモンディジーズとしての感染症アップデート
コモンディジーズと感染症アップデート
カテーテル関連血流感染症アップデート
松永 直久
1
1帝京大学医学部附属病院感染制御部
キーワード:
カテーテル関連血流感染症
,
CRBSI
,
新型コロナウイルス感染症
,
COVID-19
,
中心静脈カテーテル関連血流感染症
,
CLABSI
,
末梢挿入型中心静脈カテーテル
,
PICC
,
differential time to positivity
,
DTP
Keyword:
カテーテル関連血流感染症
,
CRBSI
,
新型コロナウイルス感染症
,
COVID-19
,
中心静脈カテーテル関連血流感染症
,
CLABSI
,
末梢挿入型中心静脈カテーテル
,
PICC
,
differential time to positivity
,
DTP
pp.500-503
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229468
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Point
◎新型コロナウイルス感染症の影響で米国では中心静脈カテーテル関連血流感染症(CLABSI)が増加したが,わが国ではサーベイランス上明らかな影響はみられなかった.
◎CLABSIを起こしにくい因子として,単内腔カテーテルが挙げられている.
◎末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)のほうが従来の中心静脈カテーテル(CICC)より血流感染症の頻度が低いことを示す報告が,最近発表されている(ただし,いずれも単施設の後ろ向き研究).
◎カテーテルの逆血を用いた培養検査と静脈から直接採取した血液を用いた培養検査の陽性化までの時間差(DTP)はカテーテル関連血流感染症(CRBSI)の診断に有用だが,黄色ブドウ球菌とカンジダ属菌では良好な結果は得られなかった.
◎コアグラーゼ陰性ブドウ球菌によるCRBSIに対して,低リスク者では抗菌薬投与が不要である可能性が示唆されており,今後の研究が待たれる.
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