特集 どこでもみれる?—コモンディジーズとしての感染症アップデート
ガイドラインアップデート
結核—疫学の変化,多剤耐性菌の現状について
佐々木 結花
1
1国立病院機構東京病院呼吸器センター呼吸器内科
キーワード:
結核
,
COVID-19パンデミック
,
海外出生者の結核
,
多剤耐性結核菌
,
広範囲耐性結核菌
Keyword:
結核
,
COVID-19パンデミック
,
海外出生者の結核
,
多剤耐性結核菌
,
広範囲耐性結核菌
pp.504-507
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229469
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Point
◎新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け,世界の結核対策は後退し,結核患者発見が進まず,結核死亡者数が増加した.
◎本邦の結核罹患率(人口10万対)は2022年に8.2となり,結核低蔓延状態を維持している.
◎2023年1〜9月まででは,20歳台の結核患者数が急増している.
◎本邦では,2023年5月に超多剤耐性結核菌の定義が,WHOに準じて「イソニアジド+リファンピシンに加えて,レボフロキサシンあるいはモキシフロキサシンのいずれかのキノロン系薬に耐性を有し,かつ,ベダキリンないしはリネゾリドのいずれかに耐性を有する菌」と変更された.
◎世界的には治療の短期化が進んでいるが,本邦では健康保険のもとで投与できない薬剤があるために実施できない.
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