特集 どうする!? 突然の感染症対応―外来患者も入院患者も
専門医が行う感染症マネジメント
infection control doctorが行う医療器具関連感染症の初期マネジメント
南 建輔
1
,
森澤 雄司
1
1自治医科大学附属病院 感染症科
キーワード:
カテーテル関連血流感染症
,
カテーテル関連尿路感染症
,
人工呼吸器関連肺炎
Keyword:
カテーテル関連血流感染症
,
カテーテル関連尿路感染症
,
人工呼吸器関連肺炎
pp.1117-1120
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_1117
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Summary
▪カテーテル関連血流感染症はカテーテル抜去が原則であり,治療期間は血液培養が陰性化した日から数える.
▪経験的に抗真菌薬を投与する状況は,中心静脈カテーテルから高カロリー輸液を投与しているときや,広域抗菌薬投与中,Candidaを複数箇所保菌しているときなどである.
▪カテーテル関連尿路感染症を診断する際の尿培養は,尿道カテーテル入れ替え後または抜去後の新尿で提出する.
▪尿培養からCandidaが検出されても,通常原因菌とは判断しない.
▪人工呼吸器関連肺炎は,気管挿管後48時間以上経過して起こる肺炎であり,発熱・呼吸状態の悪化・膿性痰の出現で疑う.
▪多剤耐性菌のリスクは,入院して5日以降の発症と先行抗菌薬投与歴である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022