特集 教えて! 健診/検診“ホントのところ”—エビデンスを知り,何を伝えるか
健診/検診の理解を深める
【コラム】「健診」のエビデンス
岡田 唯男
1
1鉄蕉会亀田ファミリークリニック館山
pp.838-839
発行日 2020年5月10日
Published Date 2020/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226980
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本特集の大半は,無症状者における特定の疾病や病態の拾い上げを目的とした「検診」(screening)についてであるが,ここでは「健診」について記述する.「健診」はgeneral health checks,annual/periodic health checkup,well adult/child visitなどの用語が当てられ,特定の疾病を想定せず,ざっくりと「健康か,そうでないか」の判断をするための問診・身体診察・検査が組み合わせられたものを意味し,「検診」とは区別される.
ただし,厚生労働省の審議会にて「健診は主に将来の疾患のリスクを確認する検査群であり,検診は主に現在の疾患自体を確認する検査群である.健診において行われる検査項目の一部は,測定値等により疾患リスクの確認と疾患自体の確認の両方の性質を持つ」とされている通り,その検査項目が特定の疾病を想定しているものもあることから,「健診」には一部「検診」の要素も含まれている1,2).
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