特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた
透析についての基本事項
透析導入の適応は?
谷澤 雅彦
1,2
1聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科
2The University of Tennessee Health Science Center
2The University of Tennessee Health Science Center
pp.1372-1376
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226431
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Point
◎基本的に透析導入の適応は“AIUEO”〔Acidosis(アシドーシス),Intoxication(薬物中毒),Uremic symptoms(尿毒症症状),Electrolyte disturbance(電解質異常),volume Overload(体液過剰)〕で考える.
◎急性期の透析導入の適応は,急性腎障害に伴う“E”の電解質異常(主に高カリウム血症)と“O”の体液過剰(肺水腫)が中心である.
◎慢性期の透析導入の適応は末期慢性腎臓病に伴う“U”の尿毒症症状が中心である.
◎透析導入の適応に関して,腎機能,電解質,体液量,貧血など明確なカットオフ値があるわけではない.
◎尿毒症症状という測定困難な身体所見や患者の訴えが透析導入の適応となることが多い.
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