特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?
高い出血リスクに対する対策
抗凝固療法中の出血高リスクとその対策
塩澤 真之
1
,
豊田 一則
1
1国立循環器病研究センター脳血管内科
pp.301-304
発行日 2019年2月10日
Published Date 2019/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226047
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Point
◎安全かつ有効な抗凝固療法には,抗凝固薬の適正使用が最も重要である.
◎抗凝固療法中の出血性合併症のリスク因子として,高齢,低体重,貧血,腎機能障害,抗血小板薬との併用,出血の既往などが挙げられる.
◎頭蓋内出血の危険予測には頭部MRI,消化管出血の危険予測には消化管内視鏡検査が有用である.
◎重篤な出血の発症時には,バイタルサインの安定化,止血,抗凝固薬の休薬に加え,抗凝固薬中和薬の投与を検討する.
◎抗凝固薬の特異的中和薬として,ワルファリンにはプロトロンビン複合体とビタミンK,ダビガトランにはイダルシズマブがある.
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