特集 透析診療のすべて
Part 3 透析診療におけるトラブルシューティングと合併症管理
17.血液透析患者に出血病態が合併したら—出血リスクを低下させる抗凝固薬の使い方を考えよう
松井 勝
1
Masaru MATSUI
1
1奈良県総合医療センター 腎臓内科
pp.461-467
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901153
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透析患者では血栓・塞栓系合併症の発症リスクが高いが,同時に出血性合併症を発症するリスクも高く,ともに生命予後にかかわる重篤な合併症である。特に出血性合併症は,抗凝固薬が必須となる血液透析において,臨床上,頭を抱える難題になりやすい。出血病態を悪化させないように,かつ回路内を閉塞させないように管理することが我々に求められているのである。
本稿では,透析患者での出血性合併症について説明するとともに,抗凝固薬の調整を中心とした臨床透析における具体的な対応方法について概説する。
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