特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?
高い出血リスクに対する対策
抗血小板療法中の出血高リスクとその対策
横井 宏佳
1
1福岡山王病院循環器センター
pp.294-300
発行日 2019年2月10日
Published Date 2019/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226046
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Point
◎長期にわたる抗血小板薬の2剤併用療法(DAPT)には出血性合併症のリスクがあり,世界的にDAPT期間短縮の流れにある.
◎日本人における高出血リスク(HBR)患者の多くは高血栓リスク患者でもあることから,欧米のガイドライン通りにDAPT期間を短縮することの有効性・安全性は明らかではない.
◎DAPT患者に多い出血性合併症として,消化管出血および頭蓋内出血が挙げられる.
◎出血時の対応は血行動態の安定化と止血,抗血小板薬の休薬となるが,大量出血の場合は血小板輸血を考慮する.
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