特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?
高い出血リスクに対する対策
抗血栓療法における海外と日本のリスクスコア
夏秋 政浩
1
1佐賀大学医学部循環器内科
pp.288-293
発行日 2019年2月10日
Published Date 2019/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226045
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Point
◎高出血リスク患者では,抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を3カ月の短期とすることがESCガイドラインで推奨されている.
◎CREDO-Kyotoリスクスコアは日本人のデータを基に作成されたリスクスコアであり,PCI施行患者の塞栓・出血リスク層別化が可能である.
◎ESCガイドラインでは抗凝固療法中の塞栓リスク評価にCHA2DS2-VAScスコア,出血リスク評価にHAS-BLEDスコアの使用が推奨されているが,日本人のデータを基にしたリスクスコアの作成が望まれる.
◎リスクスコアを参考に,個々の患者リスクに応じた抗血栓薬の投与期間決定が予後改善に重要である.
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