発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016403076
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原発性骨粗鬆症272例を対象に、転倒スコアが6点以上の高転倒リスク群と6点未満の正常群に分類し、骨密度、握力、開眼片脚起立時間、上肢・下肢筋量、血清ホモシステイン値、既存椎体骨折の有無を比較した。その結果、高転倒リスク群は腰椎の骨密度が有意に高く、大腿骨頸部・全体・橈骨1/3の骨密度が有意に低かった。また、高転倒リスク群は握力(利き手、非利き手)が有意に低く、下肢の筋量が有意に少なかった。さらに、高転倒リスク群は開眼片脚起立時間が有意に低く、血清ホモシスティン値が有意に高く、既存椎体骨折の保有率が有意に多かった。以上から、高転倒リスク者は大腿骨の密度が低く、血清ホモシスティン値が高く、転倒した場合には大腿骨近位部骨折のリスクが高いと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016