特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで
治療—不整脈合併心不全
植込型除細動器(ICD)—致死性不整脈合併時のICDの適応とその合併症
鈴木 誠
1
1横浜南共済病院循環器内科
pp.2230-2232
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225949
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Point
◎植込み型除細動器(ICD)はペースメーカに比較し大きく,特に,高齢心不全患者に植込む場合は,術後の感染リスクを低減するように工夫する.
◎慢性心不全の死因の約40%が突然死であり,その割合は重症のNYHA分類 Ⅳ(約30%)に比較して,軽症のNYHA分類 Ⅱ,Ⅲで50〜60%と非常に高いことが報告されている.
◎虚血性心疾患による突然死の二次予防にICDは有効だが,拡張型心筋症では集積データが少なく,その有効性はいまだはっきりしていないため,植込み後も慎重な経過観察が必要である.
◎非致死性不整脈(心房細動など)による不適切作動(ショック治療)は予後を悪化させるため,その回避が重要である.
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