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特集 不整脈非薬物療法の現況と5年後の展望
植込み型除細動器(ICD)
Implantable Cardioverter Defibrillator(ICD)
栗田 隆志
1
Takashi Kurita
1
1国立循環器病センター心臓血管内科
1Department of Cardiology, National Cardiovascular Center
pp.33-40
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100218
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はじめに
植込み型除細動器(ICD)がわが国で保険償還されて今年でちょうど10年になる.現在使用されているICDと10年前のそれとを比較すると,改めてICDの進歩には驚かされるものがある.図1にMedtronic社製ICD本体の容量と単位体積当たりの寿命の変化を示すが,初期のモデルから現在までに容量は4分の1に減少し,体積当たりの寿命は7倍にまで延長している.外観と電池容量の変遷ひとつ取っても如何に発展のスピードが凄まじいかがわかる.
本稿では,ICDのおかれた現状と5年先の未来を予測するわけだが,まず始めに過去5年間がどのような時代であったかを振り返ってみる必要がある.ここでは主に2001年以降に発表された新しい試験結果を基軸として,一次予防や薬物との併用に関する考え方の変遷,そして,最後に5年後の未来を予測してみることとする.
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