特集 抗血栓療法—おさえておきたい最新のエッセンス
血栓症の病態をみる
凝固・線溶系のメカニズムと血栓形成
森下 英理子
1
1金沢大学医薬保健研究域保健学類病態検査学
pp.2300-2304
発行日 2015年12月10日
Published Date 2015/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223838
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ポイント
●凝固反応には,組織因子が引き金となり開始する外因系凝固反応と,陰性荷電物質との接触により開始する内因系凝固反応の2つの異なった経路がある.
●血栓上における線溶反応は,組織型プラスミノゲンアクチベータによってプラスミンが効率よく生成され,プラスミンはα2プラスミンインヒビターに阻害されることなく効率的にフィブリンを溶解する.
●血管内皮細胞は,血液の流動性を維持するため多岐にわたる抗血栓性作用を保持しており,その障害は血栓傾向となる.
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