特集 外来で診るリンパ腫・骨髄腫—治癒または長期共存を目指して
骨髄腫診療の進歩
【診療指針】
骨髄腫の類縁疾患—POEMS症候群とALアミロイドーシス
淵田 真一
1
1京都鞍馬口医療センター血液内科
pp.2185-2189
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223814
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ポイント
●POEMS症候群では多発末梢神経障害とM蛋白血症(ほとんどの症例でλ鎖)は必発であり,そのほか硬化性骨病変や血管内皮増殖因子(VEGF)高値などから診断を進めていく.
●POEMS症候群に対する自家移植は,poor mobilizerや高い移植関連毒性から,寛解導入療法により病態を改善させた後に行うことが望ましい.
●ALアミロイドーシスの診断は,アミロイド沈着の病理学的証明によって行われるが,抗免疫グロブリン軽鎖抗体を用いた免疫染色による病型確定が必須である.
●ALアミロイドーシスに対する自家移植は移植関連毒性が高いため,移植適格基準を遵守し,経験豊富な施設において実施を検討すべき治療法である.
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