REVIEW & PREVIEW
自律神経と循環器疾患
廣岡 良隆
1
1九州大学循環器病未来医療研究センター先端循環制御学
pp.1634-1638
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223683
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何がわかっているか
ヒトにおける交感神経評価法
自律神経系の異常としての交感神経活性化を主体とする副交感神経活動低下,圧受容器反射機能低下,化学受容器反射機能亢進はさまざまな循環器疾患の病態の重症度と関連し,予後を規定することが示されている(図1)1).
ヒトにおける交感神経系の評価法は,実は難しい.心拍数,血漿ノルエピネフリン濃度,心拍あるいは血圧の周波数解析が,侵襲性が低く一般的な評価法として用いられている1,2).心拍数と血圧の解析からは心拍変動(heart rate variability:HRV),圧受容器反射感受性(baroreflex sensitivity:BRS), heart rate turbulence(HRT)などが評価法として使用されている.しかし,これらの評価法については問題点があることも念頭に置いておく必要がある2).
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