Japanese
English
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尿管結石自然排出と利尿—フロセミドによる治験
SPONTANEOUS PASSAGE OF URETERAL STONE:CASE TREATED WITH FUROSEMIDE
小田 完五
1
,
村田 庄平
1
Kango ODA
1
,
Syohei MURATA
1
1京都府立医科大学泌尿器科学教室
1Department of Urology, Kyoto Prefectural University of Medicine
pp.493-496
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204364
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I.はじめに
上部尿路結石症の主要症状として疼痛,血尿の他,結石排出の既往などがあげられるごとく,上部尿路結石,特に尿管結石の自然排出頻度はかなり高い。しかも運動や水分摂取などが自然排石のきつかけとなることは日常しばしば経験するところである。利尿は尿を稀釈して結石発生防止の点からのみならず,洗い流し(wash out)によつて結石治療の点からもかなり有効な処置ということができる。
フロセミドは最近開発された脱塩利尿剤で,特に一過性かつ迅速に,強力な利尿作用を発揮する特徴をそなえており,上部尿路結石排出の促進に極めて好都合と考えられる。ここに教室開設の昭和39年1月より翌10月までの1年10ヵ月間における尿管結石自然排出を中心とした統計的観察とともに,フロセミドによる自然排石の治療成績を報告する。
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