特集 心不全クロニクル—患者の人生に寄り添いながら診る
入院管理:速やかに血行動態を改善する
【移行期:体液過剰を整える】
血液浄化療法
阿部 雅紀
1
1日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
pp.1080-1085
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223548
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ポイント
●慢性腎臓病(CKD)や急性腎障害(AKI)の病態ではループ利尿薬に抵抗性を示すことがある.
●心不全の治療経過において,体液過剰を速やかに解消する必要があるにもかかわらず,腎機能が低下し,利尿が得られない場合,血液浄化療法の適応となる.
●血液浄化療法のどの治療法を選択するかは,その時点での血行動態,BUN,Cr,K値,アシドーシスの有無などで総合的に判断する.
●心不全による腎灌流圧低下と中心静脈圧の亢進による腎うっ血を速やかに解除することで腎機能の回復が期待できる.
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