特集 感染症診療 それ,ホント?
入院編
感染症のフォーカスがはっきりしない場合でも,診断を絞っていく方法があるってホント?
藤田 崇宏
1
1東京女子医科大学病院感染症科
pp.896-899
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223501
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ポイント
●まずはフォーカスが不明な状態にあると認識するところから,フォーカスを絞るステップが始まる.
●ルーチンでは診察を飛ばしがちな部位に存在する感染症,CTなど画像検査でのみ発見できる深部に位置する臓器の感染症,血管内感染症をまず検索する.
●局在化しにくい感染症は病原体診断が難しいものが多いので,まずは病歴聴取で曝露歴,渡航歴,免疫不全などを明らかにして,狙いを定めて検査を行う.
●フォーカスが不明なうちは極力抗菌薬の投与を避けるが,暫定的な診断に基づいて投与している場合は,ひとまず治療期間を完遂する方法もある.
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