読者からの手紙
都当局の方針をはっきりして
小野 洋子
1
1東京都渋谷保健所
pp.11
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203515
- 有料閲覧
- 文献概要
母子保健法がとおり,精神衛生法改正がなされるなど,私が働き出してからの1年間にはいろいろの変化がみられた.そして,最初は約2,000人をかかえ,都ではめずらしい地区組織の活発な,また,地理的には保健所から遠いこの地区への働きかけは,かけ出し保健婦の私には荷が重く,業務要求量と可能量の差に自分のバランスを失い,なん度か迷い,また,無我夢中で働いてきた私もまた,ちがった面での問題を感じるこのごろである.
仕事の慣れという点では,たしかに年数をへるに従って優れてくると思うが,医学のめざましい進歩にそった業務の向上という点ではどうであろうか.都内の全保健所の保健婦業務をみると,その内容の主なものは,所内健康相談,集団検診,家庭訪問,地区組織活動などであるが,その方法,管理内容など必らずしも一定の線があるとはいいがたい.
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.