今月の主題 水・電解質と酸塩基平衡
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腎尿細管性アシドーシスtype IV
福原 吉典
1
,
折田 義正
1
1大阪大学医学部・第1内科
pp.2222-2224
発行日 1989年10月10日
Published Date 1989/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222906
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●概念
腎尿細管性アシドーシスtype IV(type IVRTA)は,遠位部ネフロンのH+とKの分泌障害をきたす疾患群である.障害部位の点からは遠位尿細管性アシドーシスに分類されるが,type Iが臨床的に低K血症をきたすのに対して,type IVではK+分泌障害のため高K血症を呈するのが特徴である.そのため,高K血症性遠位尿細管性アシドーシスとも呼ばれる.
腎尿細管性アシドーシスtype I,type II(本誌腎尿細管性アシドーシスの項参照)の病態生理が比較的単純で原因による分類が容易なのに反し,type IV RTAでは病態生理が単一ではなく,その分類も呼称も病態生理に基づいて行われているが,報告者ごとに異なり未だ確立された見解がないのが現状である.ここでは,最新の知見を踏まえ,分類の基礎となっている病態生理の面よりの解説を試みる.
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