増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
142.BSP試験とICG試験
石原 扶美武
1
1東京慈恵会医科大学・第1内科
pp.1972-1974
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222831
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肝はきわめて大きな予備能,代償能を有する臓器であるが,この予備能や肝障害の程度を判定するすぐれた検査法の1つが色素排泄試験である.これは色素を生体に注入し,肝から胆汁中に排泄する機能をみる方法である.古くから種々の色素,すなわちrose bengal,azorubin Sなどが用いられていたが,現在ではBSP(bromsulfophthalein)とICG(indocyanine green)が最も広く用いられている.しかしBSP試験はICG試験に比べてアレルギー反応やショックをひき起こす率が高いため,体質性黄疸の鑑別などの特殊な場合を除いては,ほとんど行われなくなってきている.
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