増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
96.ピルビン酸と乳酸
清水 孝郎
1
1大阪大学医学部・第2内科
pp.1860-1861
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222785
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ピルビン酸,乳酸の正常値と異常値を表に示す.
●異常値を示す疾患
1)循環不全
心不全の程度に応じて血中乳酸,ピルビン酸が上昇する1).ショックの際,乳酸値は予後の指標として重要とされる.しかし,乳酸の上昇が急性かつ一過性の場合は,この限りでない.したがって,予後判定には治療に対する反応性を検討することも重要である.また,ショック状態でも肝血流が保たれているとき(たとえばエンドトキシンショックのとき)は,末梢組織の酸素欠乏にもかかわらず,血中乳酸はそれほど上昇しないことがあるので注意する.
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