増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
95.グリコヘモグロビンとフルクトサミン
老籾 宗忠
1
,
増田 章吾
1
1神戸大学医学部・第2内科
pp.1858-1859
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222784
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- 文献概要
●Glycation
蛋白と糖の非酵素的,非特異的結合反応であるglycationはMaillard反応とも言われ,hemoglobin(Hb),血清蛋白など生体内の種々の蛋白に生ずる反応である.最近,これらHb,血清蛋白のglycationが血糖コントロールの指標として臨床に応用されてきた.
通常のHbであるHbAOに対してHbに糖の結合したものをHbA1(グリコヘモグロビン)と名付け,これをカラムクロマトグラフィーで分離すると,HbA1a,HbA1b,HbA1cに分けることが出来る.HbA1の大部分をHbA1cが占め,血糖の変化に最も敏感に反応するため,糖尿病の臨床ではHbA1cがHbA1の代表と考えられてきた.
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