増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
免疫血清検査
62.その他のSTDの血清検査(クラミジア,単純ヘルペスウイルス)
田口 誠治
1
,
片庭 義雄
1
1日本大学医学部・性病科
pp.1772-1773
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222751
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近年,STD中最も頻度の高い疾患として非淋菌性尿道炎・子宮頸管炎が注目されてきている.その病原体のうちChlamydia trachomatis(CT)が最も重要なものとして挙げられている.CTはまたSTDとしての鼠径リンパ肉芽腫症を引き起こす.単純ヘルペスウイルス(Herpes simplex virus,HSV)は1型と2型があり,STDとしての陰部ヘルペスおよび口唇その他の単純ヘルペスを引き起こすほか,非淋菌性尿道炎の原因ともなり得る.
CTおよびHSV感染の診断としては,1)病巣から病原体であるクラミジア,ウイルスを分離すること,2)病巣からの細胞塗抹材料にクラミジア抗原,ウイルス抗原を検出すること,3)血清学的に有意な抗体上昇を認めること,などが挙げられる.
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