Japanese
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連載 臨床医のための微生物学講座・Vol.15
単純ヘルペスウイルス
Herpes simplex virus
森 康子
1
Yasuko MORI
1
1神戸大学大学院医学研究科附属感染症センター臨床ウイルス学分野
キーワード:
単純ヘルペスウイルス(HSV)
,
潜伏
,
再発
,
DNA
,
ヘルペスウイルス
Keyword:
単純ヘルペスウイルス(HSV)
,
潜伏
,
再発
,
DNA
,
ヘルペスウイルス
pp.835-840
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289110835
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◎単純ヘルペスウイルス(HSV)はヘルペスウイルスの1種であり,DNAをゲノムとして持つ.1型(HSV-1)と2型(HSV-2)に分けられている.初感染は幼小児期に不顕性感染であることが多い.初感染後は神経節にDNAの形で生涯にわたって宿主(人)の身体にとどまる(潜伏).紫外線,発熱などの刺激により,潜伏していたウイルスが神経節で再活性化しウイルスが局所で増殖し,病気を引き起こす(再発).HSV-1の場合は,再発によって口唇炎や角膜炎を引き起こす.HSV-2は性感染症である性器ヘルペスを引き起こすことが多い.画期的な抗ウイルス薬の開発によってHSV感染症の治癒率が大きく改善した.
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