増刊号 診断基準とその使い方
III.消化管
4.胃炎
市岡 四象
1
1東京女子医科大学附属第二病院・中央検査部
pp.1788-1790
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221895
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■慢性胃炎のX線診断基準(表1)
■慢性胃炎の内視鏡診断基準(表2)
■病態生理からみた分類(図)
■疾患概念と疫学
胃炎は急性胃炎と慢性胃炎に分けられる.急性胃炎は主として胃粘膜の炎症性変化で,原因によって外因性胃炎(単純性,腐蝕性),と内因性胃炎(感染性,化膿性,アレルギー性)とに分類される.炎症が粘膜表層にとどまる軽症から,化膿性胃炎のように全層に及ぶ重篤なもの,腐蝕性胃炎などのように多発性潰瘍を伴うものまで,その病像は多彩であり,最近は急性胃粘膜病変acute gastricmucosal lesion(AGML)と呼ばれることが多いが,明確な診断基準はない.
慢性胃炎は固有胃腺の萎縮が本態で,非可逆性の病変である.
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