増刊号 診断基準とその使い方
III.消化管
3.食道・胃静脈瘤
高瀬 靖広
1
,
渋谷 進
1
,
青柳 啓介
1
1筑波大学臨床医学系・外科
pp.1785-1787
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221894
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■記載基準とstage分類
食道静脈瘤症例の約20〜50%は臨床的に胃静脈瘤を伴っているが,胃静脈瘤症例からみると食道静脈瘤を伴わないほうが稀である.すなわち,食道静脈瘤は単独であることが多いが,胃静脈瘤が単独で存在することは少ない.また,食道静脈瘤は胃静脈瘤に比して出血しやすく,食道静脈瘤の治療時には併存する胃静脈瘤も併せて治療される.このような事情を反映して食道静脈瘤については全国的に統一された記載基準1)(表1)が使用されているが,胃静脈瘤には特定の基準はない.そこで本稿では食道静脈瘤を中心に述べ,胃静脈瘤については適宜追加するにとどめる.
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