増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅶ 血液疾患治療薬
白血病
175.慢性骨髄性白血病の薬物治療
柴田 昭
1
,
成田 美和子
1
1新潟大学医学部・第1内科
pp.2190-2191
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221295
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慢性骨髄性白血病(以下CML)は,診断後ほぼ5年以内にその過半数に急性転化をきたし,一旦急性転化を起こすと,長くて1〜2年,平均数ヵ月しか生存できないことは周知の事実である.そして平均生存期間は40年前とほとんど不変という状況が続いてきた.しかし近年,Hydroxyurea,Interferonの導入,骨髄移植の開発によって,新しい展開がみられるようになった.
CMLの治療は慢性期と急性期のそれに大別され,治療方式は両者でまったく異なる.慢性期治療の根本理念は,白血球数を巧みにコントロールし,急性転化への移行を阻止し,快適な社会生活を営ませることであり,一方,急性転化例では,これを再び慢性期に戻すための至適な治療法を見出すことが主眼となる.以下,薬物療法に限って簡単に述べることにする.
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