増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅶ 血液疾患治療薬
リンパ系腫瘍
176.ホジキン病の薬物治療
白川 茂
1
,
塚田 哲也
1
,
上村 泰弘
1
1三重大学医学部・第2内科
pp.2192-2193
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221296
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悪性リンパ腫は,生物学的な特性の相違により,ホジキン病(HD)と非ホジキンリンパ腫(NHL)に二大別される1).HDは肉芽腫性病変から腫瘍性病変に至る特異な性格を示し,通常リンパ節に初発し,順次隣接したリンパ節・リンパ領域に接続性に進展し,NHLとは異なり,節外性に初発することはほとんどなく,また白血化は通常みない.またHDでは初診時に全身症状(体重減少,発熱,盗汗)を伴うものは予後不良である.
わが国の悪性リンパ腫の特徴として,欧米に比べHDが少なく(欧米30〜50%,本邦10〜15%),また多少異論があるが,予後比較的良好な結節硬化型が少ない.
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