今月の主題 炎症性腸疾患とその周辺—診断と治療
治療
炎症性腸疾患患者の食餌指導・生活指導・妊娠
福田 能啓
1
,
山村 誠
1
,
下山 孝
1
1兵庫医科大学医学部・第4内科
pp.264-266
発行日 1987年2月10日
Published Date 1987/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220815
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炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,Crohn病)は,現在のところ原因不明の疾患であり,治療法も確立しておらず,厚生省の難病に指定されている.サラゾピリン,副腎皮質ホルモン,メトロニダゾールなどの薬物療法や栄養療法により病変を緩解せしめ,日常生活に支障のない状態にすることが可能であるが,薬物療法を続けながらも,しばしば病状の悪化,再燃をきたすことがある.入院治療で緩解になった患者が,退院後の食事内容や生活条件で再燃し易くなることもある.本稿では,栄養療法を含めて食事療法について述べ,妊娠,分娩にふれながら再燃を防ぐために,どのような生活管理が必要であるかを考えてみたい.
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