治療のポイント
胆石症の食餌指導
吉岡 昭正
1
1順大・第二内科
pp.823-824
発行日 1967年6月10日
Published Date 1967/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201809
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治療方針
胆石症の食餌療法については多くの成書に記載されており,べつに新しい論議が行なわれている問題ではない。しかし私は通常の成書の記載とやや異なる意見をもつている。というのは,原則的には厳重な食餌制限を行なわないのである。この理由を説明するために,まず胆石症の治療方針についての私の考えかたを述べる必要があろう。
すでに私の胆石症の治療に関する考えかたについてはくりかえし発表しているが,一口にいえば積極的な手術論である。その理由はつぎのごとき臨床成績である。すなわち表は1958年より1965年までの教室の胆石症患者478例中,1966年5月現在の状態の判明せる380例について,その予後を分析した表である。このうち190例はいわゆる内科療法のみが施行され,他の190例は手術療法が行なわれた。この表から導き出されることは,
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