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神経内分泌学の最近の進歩―「神経ペプチド学」の発展
加藤 進昌
1
1国立武蔵療養所神経センター・疾病研究第3部
pp.498-511
発行日 1986年3月10日
Published Date 1986/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220279
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神経内分泌学は,中枢神経系と内分泌系の接点を研究する分野であるが,その歴史はたかだか20年,かなり一般化してきたのはここ10年ほどのことである.この分野への臨床的立場からの接近法としては,1)内科学,内分泌学の側から,内分泌疾患を念頭において,古典的なホルモンの動態を制御する因子としての中枢神経(主として視床下部)由来の物質を探索するいき方と,2)神経精神医学,精神薬理学などの立場から,中枢神経疾患を液性制御humoral controlの考え方によって理解していこうとする方法,とがある.前者に関しては,わが国は多くのすぐれた研究者を擁しており,また筆者の専門とするところではないので,主として後者の立場から,この分野での最近の進歩を概観していきたい.
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