今月の主題 アルコール障害
臓器障害の成り立ち—なぜ起こるのか
消化管障害
佐藤 信紘
1
,
島津 亮
1
1大阪大学医学部・第1内科
pp.426-427
発行日 1986年3月10日
Published Date 1986/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220258
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アルコールは空腸に至るまでにその大半が吸収されるため,空腸まではアルコールが消化管粘膜に直接接することにより,空腸以遠は血行性に至ったものにより生じると考えられている.以下,特に言及しない限り直接作用について述べる.飲用アルコールによる消化管障害はアルコールが消化管粘膜に接触し吸収される過程において生じるが,障害の程度はアルコールの濃度および消化管からの吸収量に依存する.吸収の速度は濃度に依存し,また,摂食の状態,アルコール飲料の種類によっても異なる.さらに,種差,個体差が大きい.
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