境界領域 転科のタイミング
亜イレウス
馬越 正通
1
,
𠮷川 厚
1
,
内山 喜一郎
1
1日本医科大学第一病院・第2外科
pp.1110-1114
発行日 1985年6月10日
Published Date 1985/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219809
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亜イレウスとは,腸管の閉塞状態が比較的軽度で,まだある程度の内容の通過があるので排ガスや排便もみられ,浣腸や腸管運動促進剤の使用などにより軽快してしまうものや,症状が増悪もしないが完全には軽快しないで一進一退の状態をくり返す,概して慢性の経過をとるものをいう.したがって,緊急手術など救急処置を必要とする病態ではないが,経過によっては急性イレウスの状態に移行することもあるので,亜イレウスを管理するには急性イレウスの病態を熟知しておかねばならない.
急性イレウスは日常遭遇する機会も多く,その症状経過は閉塞部位や閉塞の型によって著しい差がみられ,緊急手術を必要とするものから,待期的手術でよいもの,また非手術的療法で治癒できるものもあり,その病態はきわめて多彩である.
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