今月の主題 気管支喘息—病態から治療まで
発症機序
運動誘発喘息
堀江 孝至
1
,
稲沢 知二
1
Takashi Horie
1
,
Tomoji Inazawa
1
1日本大学医学部・第1内科
pp.598-599
発行日 1984年4月10日
Published Date 1984/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218979
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気道過敏性を有する気管支喘息患者の中には,運動時に呼吸困難,喘鳴を訴え,喘息発作の誘発される症例があり,exercise-induced asthma(EIA),exercise-induced bronchoconstriction(EIB)と呼ばれている.その発症機序として,Herxheimer(1946年)は過換気をあげ,その後,低炭酸ガス血症,乳酸性アシドーシス,自律神経系の関与など,種々の検討がなされている.近年,EIAの発症機序として,とくに気道の冷却やchemical mediatorの放出が注目され論議されているが,この点を中心に述べてみたい.
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