臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
VIII.血液・造血器疾患
薬物療法のポイント
160.白血球(とくに顆粒球)輸血の適応と実際
川越 裕也
1
Yuya Kawagoe
1
1国立大阪病院・内科
pp.2442-2443
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218701
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悪性腫瘍や白血病などの悪性疾患の顆粒球減少で合併した感染症において,抗生物質を使用しなければ,顆粒球輸血が有効とされている1).しかし最近の強力な抗生物質の相次ぐ開発により,これらの併用療法のみでも顆粒球減少による感染症の70〜80%前後を治療させられる.そのため,かかる抗生物質の投与に顆粒球輸血を行う必要があるか,その有効性についても問題とされている.一方,相次ぐ成分採血装置の開発により,これらを用いた顆粒球輸血の有用性が示されてきている2).
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