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特集 成分輸血
成分輸血の実際〈適応,投与法,臨床効果〉
顆粒球輸血
Granulocyte transfusion
下山 正徳
1
Masanori SHIMOYAMA
1
1国立がんセンター内科
pp.341-349
発行日 1979年3月20日
Published Date 1979/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207123
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はじめに
近年,セルトリフユージやヘモネティックスモデル30などの血液成分分離装置を用いたり,ナイロンやテトロン線維からなる吸着濾過装置を用いて,大量の顆粒球を採取することが可能となつた.それに伴つて,白血病や再生不良性貧血患者,放射線療法や化学療法後の患者での著明な顆粒球減少時に合併した重症感染症に対し,大量の抗生物質療法に加えて,大量の顆粒球輸血が試みられ,著しい効果が期待できるようになつた.
当初は,慢性骨髄性白血病患者の末梢血顆粒球を採取して,顆粒球輸血として用いられたが,白血病細胞の生着とか,GVH反応などの副作用のため,現在はまず用いられない.主として正常人供血者から分離された正常顆粒球が現在用いられている.
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