今月の主題 血小板の臨床
血小板の多能性
安藤 泰彦
1
Yasuhiko Ando
1
1慶応義塾大学医学部・中央検査部
pp.1650-1651
発行日 1983年10月10日
Published Date 1983/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218451
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血小板は骨髄巨核球原形質より産生される直径2〜4μmの円盤状の細胞で,血液細胞の中で最小である.血小板の細胞膜は各種の物質に対するレセプターを有し,それらの刺激に迅速に反応し,相互にあるいは異物面と凝集,粘着をおこす.細胞内に保有する顆粒からは種々の生物学的活性を有する物質を放出する.血小板はこれらの性質を通じて,生体内のさまざまな生理的あるいは病的な現象に密接に関与している(表)1).
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