今月の主題 肝硬変と肝癌
肝癌の画像診断—早期病変のみかた
超音波診断法
大藤 正雄
1
Masao Ohtoh
1
1千葉大学医学部・第1内科
pp.1484-1489
発行日 1983年9月10日
Published Date 1983/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218416
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最近は画像診断,とくに超音波の応用によって腫瘍径3cm以下,すなわち日本肝癌研究会の原発性肝癌取扱い規約(案)1981年1)におけるsmall liver carcinomaに相当する小肝細胞癌が次々と診断されるようになり,さらにそのような小肝細胞癌の切除手術例も多数経験されるようになってきた2〜5).
このような診断と治療の進歩を背景として経験される小肝細胞癌(small liver carcinoma)は,これまでのどちらかといえば進行期にある肝細胞癌とはその臨床像が明らかに異なっている6).先行する肝障害や病因についても,したがってあらためて検討することが必要となろう.
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