今月の主題 臨床医のための神経内科学
治療の現状
不随意運動(ヒョレア,ジスキネジア,ジストニー,ミオクローヌスなど)
柳沢 信夫
1
Nobuo Yanagisawa
1
1信州大学医学部・第3内科
pp.1308-1309
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218386
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不随意運動の治療は薬物療法が基本であり,一部の症候に対して運動療法,定位脳手術が行われる.不随意運動のなかで,不規則で奇妙な動きを呈するヒョレア(舞踏病),ジスキネジア,アテトーゼ,ジストニーはいずれも基底核の障害によるが,治療薬はそれぞれ異なる.ミオクローヌスは大脳・脳幹に主な病変部位を有し,疾患も異なるが,治療薬は限られたものが有効である.これらの不随意運動は神経系の病変部位によって規定される症状であり,治療は原因疾患に対するものと,症候に対する治療の2つを行う.本稿では対症的な薬物療法を中心に述べる.
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