今月の主題 水と電解質
電解質異常と治療法の相互関係
透析療法
下条 文武
1
,
荒川 正昭
1
Fumitake Gejyo
1
,
Masaaki Arakawa
1
1新潟大学医学部・第2内科
pp.760-762
発行日 1983年5月10日
Published Date 1983/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218271
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急性および慢性腎不全を問わず,透析治療の対象患者では,細胞内・外液のhomeostasisは著しく障害されている.透析療法の目的は,体内に蓄積する窒素代謝産物の除去と同時に,水・電解質・酸塩基平衡の異常を是正することにある.現在の透析治療は血漿という1つのcompartmentを比較的短時間のうちに浄化するものであり,その変化はpulsatileである.体液全体のhomeostasisを持続的に補正するという理想には程遠い感があるが,血液生化学所見を正常化するという目的には劇的な効果がある.
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